アメリカに移住してみたい!
でも実際アメリカに住むと不便なことって何かあるのかな…?
気になるところですよね。
コロナの影響もありテレワークが可能な職も増え、わたしたちの働きかたは大きく変わりました。
それにより会社に縛られることなくフリーランスという自由を手にした人もいるでしょう。
”自由”って響きはいいけど、何の保証もないからそれはそれで大変なこともあるかもしれませんが…(汗)
さておき、どこにいてもインターネットさえあれば仕事が成り立つ職があるこの世の中
『ちょっとアメリカに住んでみるわ』
なんて簡単にできちゃう時代ですよね。
実際、プチ移住する人もいますし。
ということで、アメリカ移住に興味があるけど住むメリット、デメリットって何??
このあたりをアメリカ歴7年のわたしが感じる
アメリカ移住をしてよかったこと、後悔したことを書いていこうと思います。
ご存じの通りアメリカは50州あるし、カリフォルニアだけでも日本国土より面積が広くかなり大きな国。
州ごとによりメリット、デメリットは変わってくるので、ここではざっくり一般的なことを話していきます。
アメリカ移住は難しいのか?
結論からいいます。
短期間のアメリカ移住は簡単です。
短期間というのは『ESTA適用範囲である期間90日以下の滞在』のことですね。
ESTAはオンラインでさっくり申請ができる優れもの。
90日を超える長期間や永住の場合、それにあったビザが必要なわけですがこのビザ取得が難しい。
比較的取得しやすかった学生ビザ(F1 VISA)も年々却下率が上がっています。
ビザについて
ビザの種類もいろいろ。
とにかく有効なビザをもって無事アメリカに入国することが重要。
状況に応じて取得しやすそうなビザを申請するといいと思います。
ざっくりとしたビザの種類はこんな感じ。
学生ビザ | 通う学校、年齢、職歴、渡航歴回数、銀行残高証明の金額により却下率が変わる。現地で働けない。 |
商用・観光ビザ | 商用や観光目的としたBビザ。1回の渡航での滞在期間は6カ月以内。 |
インターンビザ | ワーキングホリデーのように就労可能。期間は最大18か月。 |
永住権 | 毎年グリーンカード(永住権)の抽選が秋ごろに行われます。オンラインで申し込み(無料) |
配偶者、婚約者 | アメリカ人か永住権をもっている人と結婚、婚約。偽装結婚ではないことを証明する書類提出が多い。 |
アーティストビザ | 科学、芸術、教育、ビジネス、スポーツ、テレビ、映画業界など特殊技能をもつ人へのビザ |
貿易、投資家ビザ | ビジネスを目的としたビザ |
就労ビザ | 現地企業に雇用先がある人へのビザ |
学生ビザ申請、グリーンカード抽選申し込みは個人でできます。
配偶者ビザも個人で申請可能ですが、とにかく書類提出が多いのでエージェントにお願いするのもあり。
ちなみにわたしは婚姻によるグリーカード取得をエージェントにお任せしました。
こちらはエージェントの指示に従い必要書類を集めるだけ、面倒な調べ事もしなくて済んだので費用を払ってでもその価値はアリです。
インターンは受け入れ先企業を探す必要があるので、専門のエージェントに相談。
その他のビザは弁護士に相談してみましょう。
20代後半以降で学生ビザ申請を考えている人はエージェントに相談がベター。却下率が上がるので…。
アメリカ移住のメリット
アメリカ移住のメリット、デメリットを私視点で書いていきますね。
まず、わかりやすく一覧にしてみました。
メリット | デメリット |
---|---|
自由な生活 | 高額な医療費 |
壮大な景色を堪能できる | 国民健康保険ナシ |
刺激が多い | 治安問題 |
社交性アップ | 物価が高い |
自分らしくいれる | 低レベルのコンビニ |
健康意識が高まる | すべてが適当 |
高速道路が無料 | 温泉旅館がない |
個性を伸ばす教育 | 心が折れるかも |
では順番に説明していきます。
まずはメリットから。
自由な生活ができる
アメリカで働いてみて感じるのは
『ゆるーく働ける』ということ。
やることさえキチンとこなしていればOKみたいな。
もちろん職種や企業によるでしょう。
ですがわたしの会社や主人、友人の働き方を見ていると、日本より自由度が高いように感じます。
『日本から友人が来るのでちょくら空港に迎えに行ってきやす』
こんなことが勤務中当たりまえのように言えてしまう。
日本でもOKな会社はあるかもしれません。
でもわたしが日本で働いていた会社では、勤務中に個人的な用事を済ませるのってさぼってる感満載で恐れ多くてできなかったな。
主人が勤務する米企業では有休をとる際、休む前日にマネージャーに連絡するだけでOK
なんなら当日「今日は家から仕事しますので」なんてのも通る。
早く帰って家から仕事をしてもいいし、自分のペースで働けるところはやっぱ自由さを感じます。
服装、髪の色も制限がありません(わたしの会社)
壮大な景色が見れる
長ーくどこまでも伸びる1本道、グランドキャニオン、セドナなどの国立公園。
『なんじゃこりゃー!!』って叫びたくなるほど壮大な景色を堪能できます。
地球の力強さを感じ、大自然を目の前にすると
『自分の悩みなんてちっぽけだな…』何度もそう思いました。
一方、ラスベガスに行けばありえないくらいド派手でギラギラした街を楽しめる。
とにかく何でもダイナミック!
日本では見ることのできないあの景色は、人生で1度は目にしておくべき。
刺激が多い
大都市はとくにアメリカンドリームを夢みて世界中から人が集まってきます。
しっかりとした目標を持ち夢をかなえることに一生懸命、何事も前向きでとにかくパワフル。
そういう人たちと話すことで自分もがんばらないと!なんて刺激を受ける機会が多い。
社交性アップ
アメリカではどこでもスモールトーク(世間話)をするのが一般的。
たとえば街中で
『あなたのドレス素敵ね。どこで買ったの?』
ってな感じで話しかけられることがあるでしょう。
スーパーのレジでも店員さんがフレンドリーに話しかけてくれます。
『今日はどんな日だった?』『週末はどこかに行くの?』『このチップス美味しいの?』
この前なんかはレジ中に『外は雨降ってる?』と聞かれました。
まるでお友達のみたい(笑)
たわいもない会話が自然と始まるので、人見知りだったわたしは今じゃ誰とでも緊張することなく話せるようになりました。
すれ違い様にお互いHiとあいさつをしたり、ニコっとする習慣も素敵だと思います。
他人の目を気にせず自分らしくいられる
『みんなと一緒が当然』
そう教育されてきたわたしは、アメリカの自由さにはじめは驚きの連続でした。
個性を大切にするアメリカ人にとって、自分がいいと思うことは年齢関係なくするのが当たり前。
わかりやすいのが洋服。
『こんな服を着たら周りからどう思われるかな』
そんなこと考えないし、着たいものは好きに着ればいいじゃない。
これがアメリカ人の考え。
もちろん場面に応じた身なりはするけど、他人の目を気にして洋服を選ぶことはしません。
日本にいたときは
『もういい歳なんだからそんな服着るのは痛いよ…』
なんて会話よくしてたな…。
皆と違うのが個性であるアメリカ、人と違うことをしたら変人に見られやすい日本。
そもそもの考え方が全く異なりますよね。
あなたの好みが一風変わっていても誰もそれをとがめないし、何をしようがあなたの自由。
自分らしくのびのび生きられる環境がここにはあります。
健康意識が高まる
キヌア、ファロ、チアシードなどスーパーフード食材がどこでもお手頃価格で買えます。
さまざまな人種が住むアメリカには世界中のヘルシーフードが集結するので、日本では入手しにくい食材も揃う。
またオーガニック食材も簡単に手に入ります。
健康志向の人にとってはまさに天国(笑)
レストランに行けばベジタリアンメニューは必ずといっていいほどあるし、ヴィーガンに特化したレストランだってあります。
アメリカといえばハンバーガーとかジャンクフードのイメージが強いけど、ヘルスコンシャスな人も多いのでヘルシーな生活を送ることだって可能。
高速道路が無料
高速道路が無料だなんてビックリすぎやしませんか?
ロサンゼルスからニューヨークだってガソリン代さえ払えばいけちゃうんですよ!
フリーウェイが無料だから気にせずドライブも行けます。
たまに有料道路があるのでそれだけは注意
個性を伸ばす教育
これはお子さんのいる方に対してですが、自主性を大切にするアメリカの教育。
ディスカッションを中心に行われる授業により、自分の意見を持ち発言する力が自然と身につきます。
14歳の友人の娘さんはお父さんと政治の話でバトルすることだってあるそう。
わたし両親とそんな会話したことない…。
家で教育を学ぶホームスクールや、学力に応じて学べる飛び級など選択肢があるのも個性を伸ばすきっかけとなるでしょう。
アメリカ移住のデメリット
いいことばかりじゃない…。デメリットいってみましょう。
医療費がバカ高い
いやほんとにね、ものすごく高いのですよアメリカの医療費って。
歯のかぶせモノが1本割れ新しいものを作ってもらったときは約18万円。
救急センターで腹痛の検査をしたときなんて滞在5時間で約150万円請求がきました。
保険である程度カバーされたけど、もし無保険だったらおちおち病院にいけません。
あとわたしが納得いかないのは、専門医が多すぎて色々な病院にたらいまわしにされること。
マンモグラフィーやレントゲンを1か所で受けられる病院へ行ったとき、結局それぞれの検査を1日でやってくれず何度も足を運ぶことになりました。
日本の大学病院のように大きな施設であれば、様々な検査を1日でまとめて行ってくれるのに…(涙)
なんか効率悪いんですよね。
国民健康保険はない
日本の医療制度は素晴らしい!!声を大にしていいます。
アメリカは国民健康保険制度はなく、民間の保険に加入するしかありません。
補償内容は加入保険により違うし、カバーされる、されないの項目もこれまた細かい。
医師の言われるままに何でも受けると、とんでもない額を請求されます。
検査を受ける前に保険適用なのかどうか確認しないと。
これもまた面倒…。
治安問題
アメリカには日本では信じられないくらい治安の悪い州やエリアがあります。
ロサンゼルス周辺だとコンプトン、イングルウッド、サウスロサンゼルス、スキッドロウ、マッカーサーパークあたり。
ギャングや麻薬中毒者、悪さしちゃう人が多いので近寄っちゃいけない場所。
こういったところがあるので、移住をする前には周辺治安がどんな感じなのか下調べは必須。
ある程度、目星がついたら実際にその土地を訪れ住めそうか見てみましょう。
アメリカは銃社会だということも忘れてはいけませんね。
ちなみにロサンゼルス近辺の治安が悪いエリアってどんな感じなのか、実際行ってみたレポはこちら。
強盗、殺人などそのエリアで起きた犯罪がチェックできるCrime Mapping
物価が高い
住む州やエリアによります。
ただ当たりまえですが日本の食材や調味料は高いですよね…。
日本のようにワンコインで美味しい定食が食べられるところなんてのもない。
マクドナルドの値段も店舗によって違うし。
フリーウェイを降りてすぐのお店で朝マックセットを買ったら$8以上しました(涙)
日本なら400円くらいからありますよね。
続いてはお家賃。
ロサンゼルス、サンフランシスコ、ニューヨークなどの大都市は当然ながら高い。
ロサンゼルス都心部、治安の良いエリアでちゃんとした1軒屋を購入しようものなら1億以上はするし、アパートも1ベッドルームの家賃は30万を超えます。
一方アリゾナ州ではプール付き新築一軒家が3000万円代で購入可能。
夏は50℃近くまで上がる灼熱アリゾナですが、大自然に囲まれた生活も悪くないと思うので、ゆくゆくはアリゾナもありだな。
コンビニのレベルが低すぎる
帰国するたび思います。
お弁当、おにぎりの種類は豊富だし、本格的スウィーツが揃う日本のコンビニはなんて便利で最高なんだと。
それがアメリカはどうだ?
薄暗い店内に並ぶ不味そうなサンドウィッチ、不健康まるだしのギトギト油まみれのホットドッグに傷んだカットフルーツ。
日本のような便利サービスもない。
買えるものってドリンクくらいです。
これならスーパーに行ったほうが断然いいので、コンビニ自体行かないですけどね。
すべてが適当
思い通りに物事が進まないことが許せない人にとってアメリカでの生活はストレスでしかないです。
郵便物が遅れる、時刻通りに来ないバス、納期が遅れるなんて日常茶飯事。
ま、いっか…くらいの気持ちがないと、この国ではやっていけません(涙)
わたしの家のキッチン棚の戸が壊れたのでその修理をお願いし、3日くらいで終わると言われていたのが1か月たった今でも直る気配なし。
マンモグラフィ検査のときなんて当日の予約時間20分前に『検査技師が来ないので今日は検査できません』と言われたことが何度もありました(怒)
『こっちはもう病院に着くんだぞー!!!』
もう車の中で発狂ですよね。
そんなもんです、アメリカって。
温泉旅館がない
温泉好きなわたしとしては、ここは残念ポイント。
アメリカにも温泉はありますが、やっぱり日本の温泉旅館のような風情はないですよね。
あるとしたら温泉の出るホテルはあるけど、浴槽はジャグジーみたいな。
やっぱヒノキとか岩風呂じゃない?温泉って…。
あとはだだっ広い草原に掘っただけの温泉や、山道を1時間歩くとかなんかハード。
温泉旅館の楽しみといえば食事も外せないけど、夕食込みのホテルなんてない。
これは日本の文化みたいなものだから、それをアメリカで期待することが間違いなのはわかってるけど…。
心が折れるかも
夢に向かってがんばってます系の人はキラキラしてますよね。
でも自分がうまくいってない、特にやりたいことが見つからないときに、まわりはキラキラ意識高い系人間ばっかりだとしたら…!?
『わたしは何のためにアメリカへ来たんだろう…?』
なんて他人と比べて落ちこむことが1回はくるはず。
わたしは20回くらいはありますよ(笑)
叶えたい夢や目的があるならアメリカ移住って素敵だと思います。
でも特に目的もなくノリと勢いだけで渡米しちゃうと、目的達成のために移住をして頑張っている人達を見るたび、わたしのように顔面パンチを何回もくらうかもしれません(涙)
おまとめ
環境を変えたくて海外移住をするぞ!という人がいるとしたら、同じ気持ちで渡米した私から1つだけ偉そうに言わせてください。
結局、自分自身の意識や行動を変えないことには、どこに住もうと同じだということ。
環境があなたを変えるのではなく、変えられるのは自分自身だけ。
過去のわたしへ言い聞かせてあげたい(笑)
これまで色々ありましたが、今はストレスなく快適に暮らせているので、アメリカ生活は自分に合っています。
みなさんも自分らしくいれる場所が見つかりますように。
失敗しないアメリカ生活を送るために必要なことはこちら↓