アメリカで空き巣にあった(涙)その被害と対処法

事件が起きたのは約2年前、わたしがアリゾナ州に住んでいたときのこと。

高層ビルが立ち並ぶダウンタウンフェニックスから、車で10分くらいのところにある、ラテン系の多いエリアに私たちは住んでいた。

誤解を招かないために先に言わせてほしい。

決してラテン系が住むエリアだから危険とかそういう話ではない。

ただ近所には朽ちかけそうな家が多く、治安がいい場所ではなかったのは確か。

ロサンゼルスでいうところのボイル・ハイツみたいな、ヤバそうな場所とマシなところが入り混じった感じ。

もちろん内見をした上でその家に決めたわけだけど、ミッドセンチュリーモダンの超かっこいいデザインに、わたしたちのテンションはMAX、まわりをよく見ていなかったんだよね。

いざ住んでみたら問題だらけ。

お向かいは猫数十匹を庭で放し飼いにしてる幽霊屋敷のようなボロ家。

お隣は朝から晩までメキシコ調の陽気なミュージックを爆音でかけまくり、週末にはご近所さんを呼んでカラオケパーティー三昧。

在宅で仕事をしていたわたしは、朝7時からどんちゃんドンちゃんと流れてくる音楽に集中できず、近所のカフェで仕事をする日も多かった。

それよりも頭を悩ませたのが猫問題。

お向かいさんの猫が勝手にうちの庭にやってきて用を足していくわ、停めてある車の上に乗る、しまいには買ったばかりの新車を引っ掻かく始末。

音楽については殿様が「せめて夜くらいは静かにしてほしい」とお願いに行ったけど、静かになのはほんの数日。

猫屋敷に注意したところで、あれだけたくさんいる猫をコントロールできないだろうと、これについては断念。

ご近所さんのストレスはあったけど、サボテンや自然が多く、のんびりとした時間が流れるアリゾナ生活には満足していたんだ。

あの事件が起こるまではね…。

我が家は1軒屋を2つに割ったDUPLEX。

Airbnbで貸し出していた前側の家は通りに面していたから、人の出入りも他のお宅から見えるってなもの。

でも我が家は後ろ側かつ、玄関も奥まっていて通りからは見えない。

しかもお隣さんとは高いコンクリート壁で仕切られていたから、隣からもうちが見えない仕組み。

ぶっちゃけ誰が行き来しようが、他から確認しようがなかったんだよね。

玄関は完全死角だし。

これは狙われてもおかしくないわ。

何とも言い難いうっすらとした不安はいつもどこかにあって。

でもまさかあんなことになろうとは思いもせず…。

あれはちょうど日本からお友達が遊びに来てくれてるときだった。

わたしとお友はフラッグスタッフでアスレチックを楽しみ

ホーズシューベンドでオレンジ色の夕陽を堪能し

幻想的なアンテロープキャニオンに心を奪われ

セドナでエナジーを感じる満喫旅行中で。

楽しい女子旅から帰宅したのが夜21時ごろ。

車を停め、玄関へ向かうとそこには衝撃な光景が…。

なんと玄関ドアが斧のようなものでバッキバキに破壊されていたのだ。

恐ろしすぎで殿様にすぐさま電話。

「ヤバいっ!ドアが壊されてて空き巣にやられたかも!!」

ちょうど殿様も帰宅最中で、わたし達はひとまず車へ避難。

そして待つこと10分くらい。

殿様が戻ってくるや、ドアを開け部屋を確認。

数分後、驚きの表情で車へ来るなり

「完全にやられたわ…。中はもうぐっちゃぐちゃ。ひとまずもう誰もいないぽいから、お友達は所持品確認してくれる?」

「レイコのクローゼットは全滅…」

緊張しながらそっと玄関ドアをあけ中に入ると、まずリビングにあるキャビネットの引き出しが全開に。

「なんだこれ…めちゃぐちゃやん…」

そして恐るおそるマスターベッドルームのクローゼットを開けてみると…。

あまりの酷さに、一瞬何がどうなっているのか理解できなかった。

一面に散乱した洋服、ジュエリーボックスはひっくり返され大変なことに。

服は残ってたものの、金品は根こそぎ全部なく…(涙)

ブランドバッグやアクセサリー、時計なんて1つも残っちゃいない。

1番悲しかったのは、オメガの時計が盗られたこと。

その時計は、お母さんが20歳のときにおじいちゃんがプレゼントしたもので、後にわたしが譲り受け、おじいちゃんの形見として大切にたいせつにとっておいた、2度と手に入らない宝物だったのよ(大涙)

お友達の荷物が無事だったのはせめもの救い。

もし空き巣あったら何をすべきか?

  • 警察に被害届を出す
  • 保険会社に連絡

しばらくして警察が来て、状況確認と盗難物チェック。

被害届を出した翌日に、殿様が保険会社へ連絡。

家を借りる際、Renters Insuranceと呼ばれる保険に加入するのが一般的。

火災、盗難などで家財を失った場合、その損害を保険会社がカバーしてくれるというもの。

少し厄介なのか盗難品が自分のものと証明するために、本人とその品が入った写真をすべて送れと言われたこと。

インスタグラム、写真フォルダ全部チェックして、あるもの全部提出したよね。

写真がないリングなんかは鑑定書を出してみたり。

提出した写真や情報を確認し、適正価格を調べた後、算出額が保険会社より支払われた。

もちろん被害総額よりも少ない金額がね。

家を借りる際、管理会社や家主からレンターズ保険の加入証明書を出すよう言われるけど、ルームシェアではそういったのはない。

だからこそ留学生は、日本で加入してくる保険に盗難・家財破損時の補償がついているのか?また補償額を事前にチェックしておこう。

そして失って困るものは持ってこないこと。

今でも考えただけでゾッとする。

もしあのとき私たちが、盗難中に空き巣と鉢合わせになっていたらと…。

命があっただけ救われたと思うけど、でもやっぱりおじいちゃんの形見だけは返してほしい。

そう切に願う。

わからないことなど何かあれば『おたずね箱』からメッセージをお願いします。

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